【大分・臼杵】省エネ住宅を建てるメリットとポイントをプロ視点で解説します!

 

 

 

「省エネ住宅って、なんか環境にいいんでしょ?」

「たしかに、環境にいいにこしたことはないけど、値段が高すぎるのもいやだしなー」

 

省エネ住宅と聞いたときに、多くの方はこういった感想をもたれるそうです。

 

実は省エネ住宅は環境に優しいだけでなく、お財布にも優しい家なのですが、専門用語が多くてわかりにくかったり、またメリットばかりを説明する情報が多かったりするのも事実です。

今回は省エネ住宅について、メリットはもちろんデメリットについても一緒に確認をしていきたいと思っています。

 

長く、快適に住み続けられる家に住みたいと願う方の家づくりの参考になればうれしいです。

 

1. 省エネ住宅とは、メリットと一緒に確認

まずは省エネ住宅とはどういった住宅なのかというところから一緒に確認をしていきましょう。

省エネ住宅とは、その名の通り、「エネルギーを使う量を少なくすることができる住宅のこと」です。

 

つまり、省エネ住宅とそうでない住宅とでは、同じように家電を使っても使われるエネルギーが少なくなりますし、それによって光熱費の削減ができたりもします。

 

 

そういった住宅ですので、省エネ住宅のメリットとしては主に「一年中室内が快適な温度に保たれる」「体への負担が少なく健康に良い」「生産性・集中力が向上する」の3点が挙げられます。

 

1-1.家中暖かくて快適|朝起きる時も寒くない

省エネ住宅のメリットは、少ないエネルギー(安い光熱費)で室内が一年中快適な環境で保たれる点です。

真冬の凍えるような寒さであっても、温かい空気を外に逃さない省エネ住宅では朝起きるのも辛くありません。また省エネ住宅は室外からの熱も遮断でき、真夏でも涼しく快適な環境が保たれます。

 

また、こうした性能の住宅では吹抜け空間を広く取ってもエアコンが効きにくいということがありません。

むしろ、室内の空気をうまく循環させることにより、使用するエアコンの数を少なくすることも可能です。

 

この部分については設計の妙もありますので、実際に省エネ住宅を建てている住宅業者の施工事例を確認してみるといいかもしれません。

 

 

1-2. 健康に良い|体への負担が少なく、医療費も削減できる

また省エネ住宅は冬場にお風呂に入った際に起きるとされるヒートショックを予防できたり、冷暖房が入っている部屋と入ってない部屋の気温差による体の負担が少なくすることができるため、健康状態の改善に効果的とされています。良好な健康状態で日々生活することにより、医療費の削減効果も期待されます。

 

実際に省エネ住宅に転居してから、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎などの疾病状態に改善が見られたという研究結果もあります(*)。。

 

*伊香賀俊治、江口 里佳、村上 周三、岩前 篤ほか:「健康維持がもたらす間接的便益(NEB)を考慮した住宅断熱の投資評価」(日本建築学会環境系論文集)

 

1-3.生産性・集中力向上|年収増やキャリアアップも見込める

省エネ住宅のメリットは他にも、生産性・集中力向上が挙げられます。

 

実際にアメリカ・コーネル大学では室内を20度から25度に変えたところ、タイピングエラーは44%減少し、タイピング出力は150%増加したと発表しました(*1)。

他にも姫路市役所本庁舎では室内を25度に保ったところ、総残業時間が14.3%も減少したそうです(*2)。

 

このように室内が快適な温度に保たれていることで、作業効率が高まり、生産性や集中力を向上する事が可能です。

 

ストレスが少なく仕事や勉強そのものに注力がしやすい環境が整っている省エネ住宅。

体の負担が軽減された状態で仕事や勉強へ集中すれば、その分生産性も増し、年収増やキャリアアップ、お子さんだと試験突破や受験合格に繋がることも期待できるかもしれません。

 

*1:CORNELL CHRONICLE|Study links warm offices to fewer typing errors and higher productivity

*2:神戸新聞NEXT|室温設定25度で 職員の8割強「効率上がった」(2019/10/8)

 

2.省エネ住宅のデメリット

一方省エネ住宅のデメリットは、建築時の費用が高くなり、住宅ローンを組む金額が大きくなりがちだということです。

 

省エネ住宅とそうでない住宅を比べた場合には、1割ほど建築費用が上がるのが一般的です。

ローンの借りすぎを防ぐためには、建物の大きさや土地にかける金額を調整する必要があるかもしれません。

 

ただし、先ほどお話しをしたように省エネ住宅にはお財布にも優しい様々なメリットがあるため、多少初期費用が高くても長い期間つかっていくことで回収ができると言われています。

 

先ほど紹介した論文によるシミュレーションでは光熱費削減によるメリットで29年。健康メリット(医療費削減)も考慮した場合、16年で回収できると示唆されています(*)。

 

*伊香賀俊治ほか:前掲論文

 

 

3.省エネ住宅を選ぶときの基準って?意外な定義と落とし穴

これまで、省エネ住宅とはどんなもので、どういったメリット・デメリットがあるのかということを確認してきました。

 

次に、「省エネ住宅に住みたい」と考えたときに、どんな部分に気をつけていれば、自分が求める省エネ住宅を選ぶことができるのかを確認していきましょう。

 

少々、専門的な話になりますので、省エネ住宅の選び方をすぐに知りたいという方は次の

【4.省エネ住宅を建てるのに確認したいポイント】

まで飛ばして読んでくださっても大丈夫です。

 

最近特に見たり、聞いたりする機会の増えた省エネ住宅ですが、

「これを満たせば省エネ住宅」と胸を張って言って良い基準は住宅業者間でも明確には共有されていません。

 

もちろん、国が定める省エネ基準であったり、ZEH(ゼッチ)基準と言われる基準等々ありますが、何をもって省エネといえるのかというのは各々の業者に任されているのが現状です。

 

例えば、ある業者は20年も前の住宅と比べてエネルギーを節約できる住宅のことを省エネ住宅と言うかも知れませんし、またある業者では2030年に目指す基準の家を建てていても、そうレベルの高い水準のものではないからと表だって「省エネ住宅」と名乗ることはないかもしれません。

 

ですので、みなさんが省エネ住宅に住まれたいと考えられる場合には、どういった住宅であれば自分が求める性能をクリアすることができるのかをご自身で知っておくことが重要です。

 

 

3-1.省エネ住宅の義務化(目標)は2030年に延長

とはいえ、国も省エネ住宅について一定の基準を定めています。この基準は「次世代省エネ基準」と呼ばれるもので国土交通省によって決められています。東日本大震災が起きた2011年にエネルギーを輸入するコストが高くなったことも背景にあり、当初2020年に全棟義務化の方針で動いていましたが、現状の適合率の低さから見送られています。

 

ちなみにこの次世代省エネ基準は、業界としての足並みをそろえるためにクリアすることがそう難しくないレベルで設定をされています。後で一緒に確認をしていくようなメリットをしっかりと受けたいと思うのであれば、次にお話しするZEH(ゼッチと読みます)基準以上の省エネ性能をもった住宅を選ぶことをおすすめします。

 

 

ZEH(ゼッチ)は「ネット・ゼロ・エネルギー住宅」の略称で、2030年に目指すべき新築住宅の省エネルギー基準です。

 

ZEHはエネルギーを使うことが少ない住宅性能および設備を用いたうえで、太陽光発電などの再生エネルギーの利用することにより、年間のエネルギー消費量がゼロになる住宅のことをいいます。

 

「次世代省エネ基準」、「ZEH基準」は国がエネルギーを節約する観点から考えた基準とも言えます。

次は健康かつ快適に住むことを研究する専門家たちが考えた基準について確認してみましょう。

 

3-2.HEAT20が定めた、G1・G2グレード

 

HEAT20と呼ばれる団体があります。これは住環境の快適性と健康性の観点から省エネルギー住宅の普及を目的につくられた団体です。HEAT20では省エネ性能について「G1」「G2」という2つのグレードで基準を定めています。

この二つのグレードはともに国が定めたZEH基準を上回る基準となっています。

 

基準としては数字に大きくなるほど、性能も向上します。

G1よりG2グレードの方が高い基準ということですね。

 

これまでの基準を比べてみると、

次世代省エネ基準→ZEH基準→G1グレード→G2グレード

といった順番に性能が高くなっていくイメージです。

 

こうした性能の差を室内温度の差の観点から見てみましょう。

大分県でHEAT20の基準に沿ってG1の家を建てると、冬期(12〜2月)で室温が15℃未満になる割合は15.4%(*)となっており約1週間に一回程度、室温が15℃を下回るという計算です。一年中ほぼ快適に過ごせるのがわかります。

 

これが「次世代省エネ基準」の場合はどうでしょうか。次世代省エネ基準はHEAT20よりも低い基準でしたが、この基準で家を建てた場合、計算上冬期に室温が15℃未満になる割合は34.5 %(*)となってしまいます。つまり3日に1日は室内の気温が15℃を下回るということです。

 

こうして比べてみると、「省エネ住宅」と名乗っていても基準によっては発揮される性能が大きく異なることがよくわかります。

 

*HEAT20 G1・G2の水準値UAの地域補正プログラム

%の値は「UA値 [W/(m2∙K)]:」に値を入れて算出された値

 

参考:経済産業省 資源エネルギー庁|省エネ住宅

HEAT20 外皮性能グレード/2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会

 

 

4.省エネ住宅を建てるのに確認したいポイント

「せっかく省エネ住宅が良さそうだと思ったのに、なんだか面倒なことになってきたぞ…」

と思われている方もいらっしゃるかと思います。

 

ここからは、ここを押えておけば省エネ住宅を選べるというポイントを確認していきます。

 

まだまだHP上に住宅の省エネ性能を表示していない住宅業者が多い状況ですので、省エネ住宅を建てる場合、直接業者に確認するのが一番です。

 

具体的に聞くべき数値の説明や、業者選びのポイントを説明します。

 

4-1.C値・UA値・断熱材の種類を確認

省エネ住宅は、同じ暮らしをした場合に使うエネルギーが少なくて済む住宅のことでしたが、住宅の省エネ性能によって大きく差がつくのは暖房の利用によるエネルギーの使用量です。

 

誤解を恐れずにざっくりいうと「暖房がよく効く家は省エネ住宅」なわけですが、暖房が効きやすい住宅とは隙間が小さくて、外部からの熱を通しにくい住宅のことです。

 

こうした住宅をつくるには3つの注意点があります。

・気密性能

・断熱性能

・断熱性能を想定した通りに発揮するための施工

です。

 

それぞれC値(気密性能)・UA値(断熱性能)・断熱材の種類(断熱性能を想定通りに発揮ができるか)を確認することで、チェックが出来ますので、内容を見てみましょう。

 

数値名 説明 数値
C値 住宅における相当隙間面積
値が小さいほど気密性能が優れている
最低1未満
理想は0.7未満
UA値 外皮平均熱貫流率

値が小さいほど断熱性能が優れている

最低0.6
ZEH(*)の場合0.56

 

断熱材の種類はウール系以外を推奨します。

ウール系の断熱材は安価で断熱性能が高いため、多くの現場で用いられますが、施工に手間がかかり施工精度を一定に保つのが難しい面もあります。施工精度が住宅業者に依存してしまう以上、他の断熱材の利用をお願いした方が無難かもしれません。

 

是非、数字でどういったレベルの省エネ住宅を建てているのかを確認をしてみましょう。

 

*ZEH:ネット、ゼロ、エネルギー住宅を指す。ZEHは住宅設備と再生エネルギーの活用により、省エネ性能を高め、年間エネルギー消費量がゼロになる住宅のこと。

 

4-2.業者カテゴリーごとの差はなし

工務店だから、ハウスメーカーだからといった理由で、一概に省エネ性能が高い住宅を建てられるかどうかが決まるわけではありません。

 

業者の大きい小さいではなく、しっかりと実際にどういった性能の住宅を建てられるのか、また建ててきたのかをC値・UA値・断熱材の種類の3つのポイントで確認することが重要です。

 

【まとめ】大分・臼杵で 省エネ住宅を建てるメリットやポイント

 

ここまで省エネ住宅の概要やメリット・デメリット、業者に省エネ住宅を頼む際に確認したいポイントを以下の通りです。

 

「省エネ住宅」の明確な定義はない|業者により性能は異なる

省エネ住宅のメリット3点

  • 一年中室内が快適な温度に保たれる
  • 体の負担が少なく健康に良い
  • 生産性・集中力向上に期待できる

省エネ住宅のデメリット:イニシャルコストが高い

業者に省エネ性能(C値・UA値・断熱材の種類)を確認するのが一番

  • C値:最低1未満、理想は0.7未満
  • UA値:最低0.6、ZEHの場合0.56
  • 断熱材:ウール系以外

 

省エネ住宅は業者によって性能に幅があることから、省エネ性能をC値・UA値・断熱材の種類の3点で具体的に数値や素材で確認する事が重要でしたね。

 

人生の長い時間を過ごす家であるからこそ、しっかりとした知識で後悔なく家づくりを進めていきたいですね。

 

 

これからの後悔のない家づくりのお役に少しでも立てていたらうれしいです。


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