大分・臼杵で高気密・高断熱・高耐震の住まいづくり 樹の家こころ舎

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断熱性能等級6+α(HEAT20 G2+α)【 断熱性能 】

住まいの温度と健康の関わり  _01

室温と健康リスク

様々な調査で、現在の住まいに対して「冬寒い」「夏暑い」と感じている人が多いことが明らかになっています。人は身体と周囲(自分の身体の周りにある空気[部屋の空気]と自分の身体に面しているもの[壁・窓・天井・床])との間で熱のやり取りをしており、たくさんの熱が逃げるときに「寒い」と感じ、逆に熱が逃げにくくなって身体に熱がこもると「暑い」と感じます。こうして実際に感じる温度は「体感温度」と呼ばれます。体感温度は部屋の室温に加え、壁・窓・天井・床の表面温度の影響が大きく関わっています。表面温度が保たれる断熱性が高い家と、表面温度が外気温に大きく左右される断熱性の低い家では、同じ室温でも体感温度が違うということになります。快適で健康な暮らしには、この「室温」「体感温度」という2つの温度が適切に保たれた住まいが必要ということです。

もうひとつ重要なことは「部屋間の温度差」です。暖かい部屋から寒い部屋に移動するときに「寒っ!」と感じた経験がある人は多いでしょう。急激に身体から熱が逃げることでこのような感覚を覚えます。例えば冬場、暖房の効いた部屋と冷えたままの廊下やバス、トイレとの温度差は15℃ほどにものぼります。(寝室の温度の調査で、就寝時は暖房を消すことが多い為、冬の寝室の温度は10℃前後が多いようです。下図では、脱衣所や浴室の温度が10℃の場合、25℃の場合に比べて血圧が急激に変化することを表しています。)また、深夜や早朝などには、布団の中の温度と室温との差が20℃近くにもなり、布団から抜け出るのがつらくなります。こうした急激な温度差による血圧変動が人の身体にとって大きな負担となり「ヒートショック」(温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動することにより、失神したり心筋梗塞や脳卒中といった血管の病気などを引き起こす健康被害)の危険にさらされます。夜中に目が覚めてトイレなどに行こうとして亡くなってしまうケースは後を絶ちません。

もうひとつ、あまり知られていませんが冬の「低温」に伴うコールドダメージともいえるヒートショックがあります。2015年に発表されたの研究によれば、日本人の死亡者のうち約10%に相当する12万人が冬の「低温」の影響で亡くなっているとの報告です。これは「温度差」によるヒートショックの約10倍に上り、私たちが認識している以上にヒートショックが大きな問題ということを物語っています。寒い家は健康を害するリスクが高く、家の中の温度差の解消が重要なポイントになります。こうしたヒートショックを防ぐために、室内の暖かさを保つことが重要です。断熱性が高い家は、屋内の部屋ごとの温度差が少なく、ヒートショックのリスクの軽減になります。

             

良好な温熱環境が疾病予防と健康増進を支える

室温が18℃未満になると疾患リスクが高まるデータがあります。欧米諸国では高断熱住宅への取り組みが日本よりも早くから行われており、部屋の寒さが健康を阻害する要因になると明言しています。病気予防や介護予防のために健康的な生活ができる「室温基準」があり、住環境を重要視しています。断熱性を高くすれば、冬の最低室温を高く維持することができるので健康も維持できるという考えです。冬の場合は健康を保てる室温を21℃と推奨しています。イギリスでは最低気温を義務化したり、ドイツでは室温19℃以下は「基本的人権を損なう」と考えられています。日本でもHEAT20では、住宅の最低の体感温度が、G1グレードで概ね10℃、G2で13℃、G3で15℃を下回らない基準として推奨しています。(弊社のHEAT20 G2+αグレードの家ではこの推奨最低体感温度を担保しています)

             

断熱性能と健康改善の関係

下図は、転居前と転居後で健康の状態の変化の調査結果です。右にいくほど転居後の住宅の断熱グレードが高くなっています。これによると、断熱性の高い住宅に住み替えた方が、喘息やアトピー性皮膚炎、アレルギー症状などの健康を害する諸症状が改善されたという割合が多くなっています。また、住宅と健康に関する研究の第一人者である近畿大学の岩前篤教授によると、家の断熱性能(冬は暖かく、夏涼しく。家の熱を逃がさず、外から余計な熱を入れない性能。)を高めることにより、気管支喘息やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などの症状が改善するといった調査結果が発表されています。

住宅の断熱性能を高めることは、ヒートショックや呼吸器疾患の予防、心血管疾患のリスク低減、睡眠の質向など健康に多くの利点をもたらします。これにより医療費の負担軽減、休業による損失の予防にもつながっています。また暖かい住まいは活動量を増やし健康寿命を延ばす効果も期待できます。このように、住人々の健康維持・改善、生活の質や快適性に、住宅の断熱性能が大きく関係していることは、家づくりにおいてとても重要なことです。

             

断熱性能等級6+α
(HEAT20 G2グレード+α)  _02

HEAT20 G2+αグレードの「高断熱住宅」
を全棟標準対応

HEAT20 G2+αグレード

快適な住まいの条件の一つに、「部屋の中が常に適温に保たれていること」が挙げられます。「室内の最低温度」は住まい手の健康に大きく関係しており、外の暑さや寒さの影響を部屋の中に与えない「高い断熱性」を確保することが、健康維持促進やヒートショックの予防において大切なポイントです。諸外国では、環境への負荷を減らし、エネルギーの効率的な利用を促進するため、住宅性能の基準が厳格化しています。一方、日本の住宅性能の基準は長らく変わっておらず、他国に比べて省エネルギーや快適性の面で遅れていました。その課題に対処し、より省エネルギーで快適な住環境を実現するためにHEAT20の基準が制定されました。
HEAT20は2009年に発足した大学教授や研究者、住宅・建材メーカーなどの専門家で構成される「一般社団法人20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」の略称です。HEAT20では、地球温暖化とエネルギー問題への対策として、住宅のさらなる省エネルギー化を図るために高断熱住宅の普及啓蒙が行われています。

そのため国の基準より厳しく、住宅の外皮性能を評価する際、UA値(外皮平均熱貫流率)を満たすことだけでなく、地域ごとに設定された住宅シナリオにおける室温(NEB)と省エネルギー(EB)の両立も重視。冬場に暖房を入れたくなる際の室内体感温度、最低限確保されるべき室温を示しされています。目指すべき断熱性能の基準は「地域区分」と「G1・G2・G3のグレード」の2つの指標で推奨しています。HEAT20が推奨する断熱基準をクリアするには、国が定めているZEH基準のようなUA値(外皮平均熱貫流率)を満たすだけでなく「室温」や「エネルギー削減率」(各地域において冬の期間の体感温度を10℃~15℃以上に保ち、暖房機器によって利用されるエネルギー量の削減)といった項目もクリアする必要があり、ZEH(ゼロエネルギー住宅)基準よりかなり厳しく設定されています。樹の家こころ舎では、 HEAT20 G2+α(断熱等級6+α)が現行の断熱材の性能を加味した際に、経済合理性が高い水準と考え、推奨をしております。

省エネルギー基準地域区分

日本列島は南北に伸び最南の沖縄と最北の北海道では気温が大きく違うため、室内気温をHEAT20推奨値の10℃~15℃(HEAT20では、G1で10℃以上、G2で13℃以上、G3で15℃以上の室温を維持することが求められています)に保つためには、求められる断熱性能が大きく異なります。そこで、国の省エネルギー基準における地域別の基準エネルギー消費性能を定める区分「省エネルギー基準地域区分」では、気温に応じて1~8の地域に区別されています。大分県は地域区分の5地域から7地域に入り、樹の家こころ舎の主要施工エリアは「6・7地域」が中心になります。別府市、臼杵市や津久見市などは「6地域」、大分市、佐伯市は「7地域」に入ります。(G2で、UA値0.46W/㎡K、G3で、UA値0.26W/㎡K)
温暖になるほど省エネ性能の基準は下がりますが、弊社では北海道など寒冷地基準に匹敵する高い断熱性能数値を満たし、HEAT20の最高クラスG2+アルファの「高断熱住宅」を全棟で標準対応しています。

             

未来のスタンダードとなる性能を
既に備えています  _03

省エネ性能の最上位等級(断熱等級6+α)をご提供

断熱等性能等級と断熱基準の進化

断熱等性能等級は国土交通省が設定した基準で、住宅の断熱性能を評価するための指標です。2021年の国土交通省資料によると、現在日本にある住宅の約90%が断熱等級3または等級2。特に1980年以前に建てられた住宅はほぼ無断熱と言ってもいいくらいと言われています。この状況に際し、脱炭素社会の実現に向け2022年に住宅性能表示基準が改正され、これまで以上に厳しい省エネ性能基準が設けられました。従来の断熱等級の上位等級として「断熱等性能等級5〜7」が新設され、2024年現在、最低ランクの等級2から最高ランクの等級7までとし、UA値とηAC値(UA値と同じ住宅の外皮性能を構成する指標)という2つの数値で等級が決定されています。

さらに2025年4月からは、省エネ基準(断熱等級4)への適合が義務づけられ、2025年以降に建築する注文住宅は「断熱等級4」が国の最低基準となり、今後基準を満たしていない住宅は建築ができなくなります。そして、2030年にはこの義務基準が「断熱等級5」に引き上げられることになっています。(2030年以降は、現在のZEH基準が最低基準となります)

2022年に新設された「断熱等級6」と「断熱等級7」は、基準UA値では、前述のHEAT20のG2とG3の最上グレードと相応の性能にあたります。常に高性能省エネ住宅を追究してきた樹の家こころ舎の断熱性能は新設された「断熱等級5」以上をすでにクリアし「断熱等級6+α」を全棟に標準対応。未来のスタンダードとなる性能を既に備えています

             

断熱性能の
エコフレンドリーな効果  _04

高断熱住宅でエコな暮らしの実現

断熱性能が高い住宅では空調に無駄がなくなるので、エネルギー効率が良く暖房や冷房の使用が減少します。これにより光熱費が節約でき家計への負担が軽減されます。こうしたエネルギー消費の削減のほか、CO2排出量の削減、快適な住環境の提供、資産価値の向上、そして社会的な貢献といった多くのエコフレンドリーな効果をもたらします。このように住宅の断熱性能(の向上)は、環境にやさしく持続可能な未来を実現するための重要な要素といえます。

エネルギー消費の削減

断熱性能が高い住宅は外気温の影響を受けにくく、室内温度を一定に保ちやすいです。そのため、暖房や冷房に必要なエネルギーが減少します。暖房・冷房にかかるエネルギー消費が減ることで、電力使用量が減少します。これにより、電力会社からの電力供給量も減少し、発電所からのCO2排出も抑えられます。

  

エネルギーコストの削減

電気代やガス代が減少するため家庭のエネルギーコストが削減できます。これにより、長期的には断熱性能の向上にかかる初期投資を回収することができます。

快適な住環境の維持

断熱性能が高いと、夏は涼しく冬は暖かい快適な住環境を保つことが可能になります。これにより、エアコンやヒーターの使用頻度が減少しさらなるエネルギー節約にも繋がります。また快適な室温を保つことで、風邪やインフルエンザなどの病気の予防にもつながります。

  

CO2排出量の削減

エネルギー消費が少なくなることで、石炭や天然ガスなどの化石燃料の使用が減り、温室効果ガスCO2排出量が抑えられます。これにより地球温暖化の進行の緩和にもつながります。

環境への影響

エネルギー消費が減ることで、化石燃料などの有限資源の消費量が減少し、持続可能な資源利用が促進されます。また断熱材の中には再生可能な素材やリサイクル素材を使用するものもあり、廃棄物の削減に寄与します。

  

私たちが考える住宅性能に関してのあるべき姿